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習作 

会→古←キョン?




こんこんこん
特徴的なノックの音
「入りたまえ」
「失礼します」
涼やかな声と共に扉が開かれ、見慣れた笑顔が現れる
「喜緑さんはどうされましたか?」
「彼女は部活だそうだ。で、何の用だ」
そうですか、と後ろ手に鍵を閉める
ということは、なにやら面倒な話か
今日は早めに帰れると思ったんだがな…仕方ない
「少しお話が」
「言ってみろ」
「匿ってください」
「はあ?」
思わず仮面が外れる
何を言っているのか、こいつは
バカ女が何かやらかしたとでもいうのだろうか?
「いえ、涼宮さんではありません。彼が…」
彼、と古泉が口にするということはアレか、あの女にひっついてる奴か
「ひっついてるというと語弊がありますが…ええ、その人です」
「で、なんで奴から匿う必要があるんだ?」
「あー…まあたいしたことではありません」
理由も聞かずに匿えというのか、おまえは。最悪だ
視線が物語っていたのだろう、かすかに苦笑して、
「わかりました。ご説明しましょう。その前に…」
ふう、と大げさに嘆息し
「煙草を一本、いただけますか?そういう気分です」
「おまえ吸うのか!?」
「知りませんでしたか?」
聞いてない、見たこともない、ゆえに知るわけがない
長い付き合いとは言いがたいが、それなりに密度の濃い付き合いをしてきたはずなのに驚きだ
「たまにですから。あなたみたいにヘビースモーカーというわけではありません」
特に銘柄への拘りもありませんしね、と続ける古泉に
「きついやつだがいいか?」
「ありがとうございます」
非の打ち所のない優等生然とした笑顔でライターと灰皿とあわせて受け取り、やたら堂に入った手つきで火をつける
いつもの仕草とは別の意味で目を引く動きだ。絵になるとでも言うのだろうか
まあ、そんなことはどうでもいい
「で?」
「…本当にたいしたことではないのですが」
紫煙をくゆらしながら目を眇める。こいつのこういう表情は珍しい
「『素を見せろ』と言われまして」
素?
「ええ、なんでもあなたと会ってからというもの、僕も人格をつくっているのではないかと疑うようになったそうです。僕は覚えていないのですがそんな話をしたこともあったそうでして、それを見せろ、と」
見せてやればいいじゃないか
「あなたも彼と同じことを言うんですね。確かにこうやって振舞うことが僕にとって決して楽ではないのは確かです。ですが、残念なことに素のままの僕を涼宮さんは望んでいらっしゃらない。生涯あの人に素の自分を見せることはありませんよ」
どこから涼宮さんの耳に入るかわかりませんからね、そういっていつもの笑顔に戻る
その笑顔には、ひどくタバコが似合わない、そう感じた
「俺の前ならどうだ」
口をついて出てしまった言葉に、自分で驚く
古泉は一瞬驚いた顔を見せたが、すぐにやさしく笑みを浮かべた
「では、そのうちに」


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